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BAR・エロス
第23章 15回目の夜・・


「お互いに・・
 新しい一歩を踏み出すんだね。
 今夜はその前祝だね。
 またシャンパンでも頼もうか?」


「いらないよ。
 早くあずぅを食べたいもん」


しぶきをあげて
湯の中から立ち上がる。

待ちきれない修の手が、
ふんわりとしたタオルで
私の体を丁寧に拭いてくれた。


「今夜はどっちが先にギブさせられるか
 競争しよう!
 オレ、負けない気がする!」


その指先から、
たぶん私が負けるだろうと感じ取った。
熱を発する彼の指先は、
私を自在に操るだろう。
その意気込みを感じながら、
ベッドに身を横たえる。


梓・・あずさ・・・

私の名を繰り返す修の、
こんな狂おしい声は聞いたことがなかった。

今夜は指先よりも
この声に落とされる・・

身をくねらせながら
そう思った・・・

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