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BAR・エロス
第25章 別れ・・じゃなくて、区切り・・
いつか・・
BAR・エロスに行ってもいいか・・


遠慮がちな修の口調とは対照的に
私は明るい声を出した。

もちろん、と。


「だって、バーだもの。
 ごく普通に
 お酒を楽しみに来てくれるだけでもいいのよ」


そうなのだ。

そもそもエロスはバーなのだ。

何も特別なことはない。
ただ、そこには
出会いのチャンスがあるというだけのこと。
なかなか見つけられない相手と
出会えるだけのこと・・


「うん・・行くよ、必ず。
 あずぅのママ姿、見てみたいし。
 それに・・
 バーテンさんにも会ってみたいし・・」


私の眼を覗き込んだ修の瞳に
挑戦的な色は全くなかった。
それどころかなんとも穏やかだったことに、
少し肩透かしをくらった感がある。

ちょっとくらい焼いてほしかったな・・

またしてもそこで心を読み取られた。


「バーテンさんと張り合おうなんて思ってないよ。
 ただ・・梓さんを好きになってくれた人が
 どんな人なのか、見てみたいだけ・・」


いつものように体を重ねてきた。
でも子供みたいに泣き出した私は
うまくキスができなかった。
への字になった唇に
修の唇が重ねられない。

泣いている私の上で修は笑い続ける。
バアさんはほんとに涙もろいねぇ、とゲラゲラ笑う。
その修の胸を両の掌でたたく。

なによ年寄り扱いして・・

そう言いながら胸をたたく。

泣き声は次第に
間の抜けた笑い声に変わっていく。


思い出で深い六本木のこのホテルの部屋の中に
笑い声と泣き笑い声は
しばらく響き続いた。

その間に窓の外の光の瞬きは、
少し減った。

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