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BAR・エロス
第8章 2人目・・
「今夜・・
あなたにお相手してもらってよかったわ。
また一つ、こだわりという殻を
脱ぎ捨てることができそうです」
ありがとう、と男にキスをした。
ねっとり感も気にすることなく彼の唇に吸い付いた。
さすがに2度目にはいきつかなかったが、
それでも今まで味わったことのない、
征服された感に、かえって
心は満ち足りていた。
彼と別れて電車にゆられながら、
紫苑の唇の動きを思い出した。
・・ガンバって・・
こういう事だったのか。
ガンバって殻を突き破ってみて。
そういう意味だったのかも・・
やはり彼は見抜いていたのだ、私のことを。
だから今夜、あの男とマッチングさせたのだろう。
たまには男に身をゆだねて、と・・
だけど、
勉強、とはどういう意味なのだろう。
次にエロスに行った時に聞いてみよう。
このマッチングの意味を。
そして勉強の意味を。
あの店は・・
あのバーテンは・・
私をどうしようというのだろう・・・?