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BAR・エロス
第10章 3人目・・

また・・
ここに来てしまった・・


BAR・エロス・・

しかし1度目に来た時とは確実に、
意味合いが違ってきた。

セックスの相手を見つける。
それだけならどんなに気持ちは楽だろう。

今、この店の前に立つ私の中には
複雑な動きをする感情がある。


修への想い。

修にのめりこみたくない気持ち。

逃げられる場所があるなら逃げ込みたい・・


そんな感情を封じ込められるのが・・
ここ、BAR・エロス、なのだ・・



重いドアの前に立ち、
オープンの札を
一撫でしてからゆっくりと開けていく。

紫苑は私の顔を見ると、
すぐに手を止め
案内にでてきてくれた。


「いらっしゃいませ。どうぞこちらへ」


女性側のカウンターの真ん中あたり、
いつもの場所になりつつある位置のスツールを引く。

だんだんと慣れてはきたけれど、
まだまだ上手いこと座れない私を、
椅子ごと抱えて向きを直すために
紫苑はそばで待っている。

またもや私の胸に顔を近づけ
抱えるようにして動かす。

私は先手を打った。

紫苑の耳にかすかに唇を当て、
ありがとう、と礼を言った。


いつも彼に仕掛けられてばかりは悔しい。

やられた、とばかりに
紫苑は軽く私をにらみ、
悔しそうな笑い声を漏らした。


「今日は僕が負けそうかな。
 まずはお飲み物は何になさいます?」


3度目にもなると
紫苑もすっかり私を受け入れてくれたようだ。


「まずは甘いカクテルにしようかな。
 今夜は酔って紫苑さんにからみたい気分なの。
 そうね・・カルアミルクをおねがい」


「かしこまりました。
 ・・でも、からまれるおぼえはないんですけどね」


肩をすくめて探るような目つきの紫苑にむかって
フンと鼻を鳴らした。

それを見てクスクス笑いながら
酒瓶の壁にむかっていく。

彼の後姿を見ながら店内を見回した。

今夜はまだ誰もいない。

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