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LEMON DEPENDENCE
第5章 故郷からの使者
「檸檬?昨日何かあったのか?」

「あ、ううん。何もないよ」



矢野くん、心配してくれるのは嬉しいけど…

この話題にだけは触れないでほしいかも。



「檸檬」

「…斎藤くん?」



ちょっと待て、なんでこいつがここにいる?

私の記憶が正しければ、こいつは広島で公務員やってるはずだけど…



「檸檬に会いに来たっす」

「…本当の目的は何?」

「え?」

「斎藤くんが私に会う為だけに、金と時間と労力使うとは思えない」

「檸檬、俺の事なんだと思ってるんすか?」



斎藤くんは不貞腐れたように、上目使いに私を見た。

ふん…

そんな茶番私には通用しない!!



「何とも思ってない。まあ、しいて言えば腐れ縁」

「酷いっすよ!」

「まあ落ち着けよ、蒼空」



涙目で立席した斎藤くんを玲助は座らせた。

私と矢野くんは顔を合わせ、私が玲助の横に、矢野くんが斎藤くんの横に腰掛け相席する。
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