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オオカミ君のホンネ
第17章 三度目の正直
森野side

「はは…は…ぁ……………」

染詠は幸也に微笑むと、スースーとすぐに小さな寝息をたてはじめた。

幸「先生。染詠、預かります。」

幸也は手を伸ばしてきたが、そんなんで渡すほど俺は軽くない。

森野「ふざけるな。コイツの心理状態は今もっとも不安定だ。そもそも止めなかったお前が原因なのに、仲直りしてない所にそう簡単には渡せない。
旅行の日、一緒に連れてくる。手は出さない。いいな?」

幸「えっ…ちょっとまって……」

幸也を尻目にロッカールームから自分の上着を取り出して染詠に被せた。

森「お前に拒否権は無い。染詠が居たくないと言ったら,家まで送ってくから。」

荷物を取るためにプールに戻ってみると、染詠の親友の……み…穣?とかいうヤツが客相手にブチギレていた。

森「取り込み中悪いけど、染詠は俺が預かる。じゃあな。」

穣に告げて荷物を持って染詠を抱える。

森「重っ……く…」

さすがに高校生を抱えるのはキツい。




「……こりゃあ、明日は筋肉痛だな。」
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