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オオカミ君のホンネ
第21章 義弟
幸也side
「カッコいいね!」
話し掛けてきたのは金髪のいかにもヤリマンって感じの女。
「あ、そう」
とだけ返事して廊下に出ようとしたときだった。
「待ってよぉ!ミキもいくぅ!」
腕をムリヤリ組まされた。
「どいてぇな!うざいねん」
つい苛々して振り払った。瞬間、女は大袈裟に転んだ。
「痛ぁいよぅ…」
泣き真似まで始まった。
周りからは非難の声。
「付き合ってるのにヒドいよぉ!」
なんなんやコイツ!
彼氏ちゃうし!
未だにワンワン泣き真似し続けてるし。
「どないしたら泣き止むん?」
「腕組んで廊下行こ?」
すっぱり泣き真似を止めよった!
しかしまた泣き真似されてもややこしいので腕を組んで造り笑顔。
もう自暴自棄。
どうにでもなれ。
「ミキ…幸也のこと好きだよ?」
「…俺も」
「じゃ、今日ミキん家来て?」
「………あ…ええよ」
俺はもう、染詠の彼氏じゃない。
…でも……こんな約束せなよかった。
ごめんな染詠。
ごめんな…
「カッコいいね!」
話し掛けてきたのは金髪のいかにもヤリマンって感じの女。
「あ、そう」
とだけ返事して廊下に出ようとしたときだった。
「待ってよぉ!ミキもいくぅ!」
腕をムリヤリ組まされた。
「どいてぇな!うざいねん」
つい苛々して振り払った。瞬間、女は大袈裟に転んだ。
「痛ぁいよぅ…」
泣き真似まで始まった。
周りからは非難の声。
「付き合ってるのにヒドいよぉ!」
なんなんやコイツ!
彼氏ちゃうし!
未だにワンワン泣き真似し続けてるし。
「どないしたら泣き止むん?」
「腕組んで廊下行こ?」
すっぱり泣き真似を止めよった!
しかしまた泣き真似されてもややこしいので腕を組んで造り笑顔。
もう自暴自棄。
どうにでもなれ。
「ミキ…幸也のこと好きだよ?」
「…俺も」
「じゃ、今日ミキん家来て?」
「………あ…ええよ」
俺はもう、染詠の彼氏じゃない。
…でも……こんな約束せなよかった。
ごめんな染詠。
ごめんな…