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Blindfold
第1章 目隠し
キッチンで、そのまま樹は私の身体を貪る。


背後から、首筋を這っていった感覚に、私は身を震わせた。



かずにぃとする時にはない、愛撫。




「さくらっ…」





かずにぃが呼んでくれない



私の名前





「かずにぃっ…」





かずにぃとのセックスの時は呼ばない




彼の名前─────






「っ……」





別の名を呼ぶ人とのセックスが、どれだけ虚しいかを知っていながら、私は樹に、かずにぃが私にしているのと同じ仕打ちをしている。




なんてズルいんだろう…




でももう…



どうでもいい…。




考えるのは





疲れた。

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