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Blindfold
第8章 本当の姿


冷たい風が心地よくて、私はわざとマフラーを外した。


空気を取り込んで身体の中から浄化する。



樹との関係を終えてから4日。



何だか力が抜けてしまっている。




起きて、食べて、バイトに行って、そして帰って、寝て。




あんなに怖かった1人の夜が不思議と少しだけマシだった。



でもそれは、バイトがあったからだ。




そして、今日はバイトがない。



怖れていた何もない夜。




───────俺んとこ来い



あの日の店長の言葉が脳内でこだました。


少し胸が締め付けられて、そして、身体に力が入る。




そんなに甘えていいのだろうか。


そもそも4連勤でようやくの休みなのにまたお店に行くのも気が引ける。



それに行ったら働かなきゃいけないような気になってしまうし、


働こうとすると絶対に店長は今日は休みなんだからいいって止めるに決まっている。


気を遣わせてしまう…






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