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第8章 本当の姿

「……私がいるじゃん」







驚いた様子で

涙を拭いながらかずにぃが顔を上げる。





その赤い目を布で覆って



そして



私が


“ 薫 ” になり変わって……





もうそうしたら、



あなたの気は紛れる？






でも………




私は





「桜…………？」







そう


私は


桜だ───





その胸板に手を立てて、軽く押すと



かずにぃはそのまま後ろに倒れた。