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Blindfold
第2章 身体
感情を殺せないのならば
もう私の存在自体を
消してしまえばいいんじゃないか。
そしたら、きっと楽だ……
そうだ
だから
死んでしまおう。
目の前の川が、涙で滲んで良く見えなかった。
私が死んだら
かずにぃは
自分を責めるだろうか…
『楽になるから…』そんな私の思いだけで
かずにぃに責任を負わせていいのだろうか…
ああ…
自分の命をどうするか決めるときまで、
かずにぃの事を考えている私は、本当にどうしようもない──…
フラフラと、その場にしゃがみこんだ私は、ふぅ…と息を吐いて、空を見上げた。
もう辺りは暗い。
死ぬ事も出来ないのか。
それならいっそ
お姉ちゃんみたいに、ただただ眠っていたい。
そんなことを思いながら、私はしきりに流れる自分の涙を拭った。