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嘘でもいいから
第12章 好きになってごめんね〜想side
とっさに俺は電話をし、
受話器の向こうで声を震わせる優花を
半ば強引に外に誘い出していた。


相手は職場の先輩だと…
担当の営業マンだと言っていた。

新入社員の優花が
そんな立場の奴と気まずいことに
なって大丈夫なのか…?


待ち合わせ場所のファミレスで
俺が落ち着かない気持ちで
季節外れのアイスコーヒーを
飲んでいると…

そこに
少し青白い顔をした優花が現れた。


朝から飯も食わないで…
ほぼすっぴん。
そして白いコートを脱ぐと
その下はまるで部屋着みたいな
ワンピース一枚という頼りない姿…


「想さん…」


優花は途方にくれたような
顔をしてそこに立っていた。
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