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嘘でもいいから
第12章 好きになってごめんね〜想side
電話越しに感じた状態よりは
少しマシだったけど…
そのかすれ声にも胸が締め付けられる。


いや、優花の傷付いた姿を
目にしたからじゃ無い。


俺はなんだかんだと理由をつけて
ただ優花に会いたかっただけだ…

優花という女性を目の前にしただけで
こんなにも胸が締め付けられるんだ…


でも今はその事実には目をつぶり、
兄として…お前の力になりたい。


優花は、意外とスムーズに
注文した料理を平らげ
そして少しづつ話しを始めた。


向井というその男は妻子持ちで…
その上レディキラーを飲ませて
優花をホテルに連れ込む
鬼畜野郎だった。

俺だっていろんなことをして来たけど…
無理矢理女を酔わせて襲うような
ことはしたことがない。
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