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嘘でもいいから
第12章 好きになってごめんね〜想side
……………………

金曜の夜。

時間ちょうどに現れた優花は
いつもより大人っぽいベージュのコート
にハイヒールを履いていて…
いかにもOLさんという感じで
なんだか新鮮だった。

派手さは無いけど童顔で…
やっぱりかわいいよな。
兄貴のひいき目だけじゃない。
清純そうで素直な優花は
俺にとって本当に眩しい存在だった。


そして俺たちは居酒屋に入り
よくある感じの掘りごたつのある
半個室で向かい合って座った。


もともと優花は身体が細いし…
とりあえず向井の話は置いておいて
上手いものを食わせてやらないと。


いつもなかなか注文を決められない
優花に代わって俺が勝手に注文すると
運ばれてきた料理を
優花は本当に旨そうに食ってくれた。

離れて育ったとは言っても…
何となく好みがわかるのは
不思議なもんだな。
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