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嘘でもいいから
第15章 嘘でもいいから
もう少しでお城でのショーが
始まるという時になって…
ついつい物思いに耽ってしまう
私の膝に想さんがそっと手を置いた。

膝の上には
去年想さんが買ってくれた
暖かいブランケット…


「そう言えば俺…さ
ここに詳しい訳でも何でもないんだよ。
付け焼刃の知識だったんだ。
それにしても、あんなに勉強したのは
大学受験の時以来だったなぁ」


想さんは面白そうにクスクスと笑った。


「どうしてそんなことしたんですか?」


真顔で尋ねた私を見て
想さんは今度はプッと吹き出した。


「優花ちゃん、言わせようとしてるの?
理由は去年も言ったでしょ?
〝優花が好きだから〟…って」


「あ…」
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