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嘘でもいいから
第15章 嘘でもいいから
「ずっとこうしてたいくらいだ…
俺たち、何でこうも
全てがピッタリなんだろうな…
神様を恨みたくなるよ…」


いつもクールな想さん。
その彼の口から出た
普段あまり聞くことが出来ない
ありのままの言葉…

二人して思わず笑みがこぼれて
私たちは少しの間話しをした。


「そう言えば…会社の…朋ちゃんが、
私たちの顔や雰囲気がそっくりだって。
言われた時は
何とも思わなかったんですけど…」

好きな人と似ている…

普通なら嬉しいことだけど
私たちにはただ苦しいだけだ。


再び沈黙が訪れ…
私の目に光るものを見つけると
想さんは一瞬だけ哀しそうな顔をして
またゆっくりと動き始めた。
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