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◇なななの短編◇
第11章 さっぽろ雪まつり!(B,近甘,ᙠ)
全く寒くない。
宿を出て一面に広がる雪を見ながら、そんなことを思う。
というか、むしろ暑い。
1枚くらい脱ぎたいけれど、それは隣にいるガミガミうるさい人が許してくれそうにない。
「さみぃー」
そんなことを言って身をすくめている店長のことを少しムッとして見つめる。
「……私に着させすぎなんですよ」
「いや……旅行先で風邪とか引かれたらうぜぇし」
なにそれ。
心配して言ってくれてんだろうけど、言い方がおかしくないだろうか。
「風邪なんか引きませんよ。店長じゃないんだから」
そう言い返すと、店長はチラと横目で私を見てきた。