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◇なななの短編◇
第3章 小さな世界(近くて遠い)
ボクは



分からないことがたぁくさんある。


けど…


みんなが思ってるよりも、分かること、あるんだよ?


たとえばね…



「いらんっ!いくらが入ってる!」


「んもっ、また好き嫌い言ってっ…」



ひかるは、


わがままとか。



「お前のと交換しろっ!」


「えぇっ…でもっ、これは私のサイズに作ったから小さいし…。光瑠さんのは大きく作ったから私食べきれませんよっ」


「っ…これお前が作ったのか…っ」


「……はい。恵方巻きって買ったことしかなかったんですけど…今年は作ってみました!でも…いくらが嫌いなら仕方な──」


「食べる。」


「え?でも──」


「うるさいっ!食べると言ったら食べるっ!俺に歯向かうなっ!」


「別に歯向かってないですけど…」



ひかるは


ボクと同じで



おねえちゃんが大好きだ。



「社長、僕いくら大好物ですから無理なようでしたら僕に下さい。」


かなめは、


とっても優しい。

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