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◇なななの短編◇
第3章 小さな世界(近くて遠い)
言い争うひかるとかなめの間でおねえちゃんは苦しそうにえほーまきを食べる。


「うっ…んんっ…」



「っ…おいっ真希っ!ふざけるなっ!!変な声を出して食べるなっ!」


しゃべれないおねえちゃんは、首を傾げてひかるを見る。


「っ……」


それで、何故かひかるは、もっともっと顔を紅くした。


「本当に…これはヤバイな…」


かなめまで顔を紅くしてる。


分からないなぁ。


「ねぇ、何がヤバイの?」


ボクがそう聞くと、かなめは、ハハハと苦笑いした。


「隼人にはまだちょっと早いかなぁ…ははは…」


「えーなんでーずーるーいー!!教えてよー」


「んん、もうちょっと大人になったら、教えてやるよ、色々…。」


フッと笑ったかなめはボクの頭を誤魔化すように撫でる。


もぉ…



ボクの世界はまだまだ謎だらけ。



だから、今日は八の段をひかるに教えてもらって、

早く大人になってやるんだ!!




『小さな世界』完
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