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◇なななの短編◇
第5章 サンタが有川邸にやってきた!(近くて遠い)
────────…


「……幸せか…?」


もうグラスに無いシャンパンを真希が注ごうとすると、光瑠はそう真希に尋ねてじっと見つめた。



「とっってもっ!!」


ボトルを持って微笑んだ真希に光瑠も微笑みを返す。


「そうか…」


座ったまま真希を引き寄せて額に口付ける。


「……俺もだ」


顔を見合わせて微笑み合う二人。


要はチラとそんな二人を見て小さく溜め息をついたあと、シャンパンのボトルを見つめた。



今日は許すことにするか──



我ながら、自分のお人好しに呆れ返りながら、ふっと笑ってシャンパンを一気に飲み干した。


そして何の気なしに視界に入ったブドウを見つめる。




いや──

やはりそれは俺らしくない…

それに、
少しくらいいたずらをしても、
バチはあたらないはずだ──



要の中のいたずら心が疼く。

要はニヤリと笑うと、隼人を抱えて立ち上がった。

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