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タケルと恭子の1224
第1章 20:00
「あぁ…うん…

でも
仕方ないよ…

そうだね


眠れそう?

じゃあ、いつでも
かまわないから

何かあったら電話して


じゃあ」




電話を切って
カフェの中に戻ったタケルは
待たせていた恭子の
目の前に座った



「また相談ごとぉ?」



やや呆れ顔の恭子は
ストローでグラスの中を
無意味に
かき混ぜながら

タケルに
冷ややかな視線を送った



タケルは
苦笑いをして
恭子の目の前に座ると

目の前で手を合わせて
恭子に軽く頭を下げる



「ほんとごめん」



「タケルは
お人好しすぎるのよ
だから
いろーんな人から
助けて〜って
電話かかってくるんだからね?

わかってんの?」



恭子は
ちょっと待たされたことに
腹を立てている
わけではない

不機嫌な顔をしている
恭子こそ
タケルに話を
聞いてもらいたくて
このカフェに来ているのに

話してる途中で
タケルの電話は何度も鳴り

その電話の相手と
話しをするため
タケルは
二度も店から
出て行ってしまっているのだ




「ごめんね

でも修二が事故しちゃって
落ち込んでたから
どーしても…」



タケルと恭子は

大学の同級生で同じ歳



それなのに
恭子は上から目線で

そんな恭子相手でも
タケルは優しい物腰



会話はいつも
こんな感じなのだ


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