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タケルと恭子の1224
第3章 22:00
「俺?

俺が理由だったの?

俺が全部
原因だったの?」




恭子は
ちょっと
ホッペを膨らませ

うん

と、うなずいた。




ヤバイ

恭子ちゃん
怒ってんのに



…かわいい…



目尻が
下がりそうになるのを
タケルは
必死で我慢し


よくは
わからないが
とりあえず
謝ることにした




「…ごめん…」




「ゆるさないっ」




まだ
恭子のホッペは
ふくらんだまま




「だって

そんなこと
知らなかったから…」




恭子の
綺麗な手は
テーブルを叩いたまま


そう
恭子は
勝負をかけたのだ



タケルの
気持ちを確かめたい


ただ


それだけ。




それなのに



「恭子ちゃん…」





「なに?」





「そんなに怒るなんて…」





「……」







「付き合ってた奴のこと

ほんとに
好きだったんだね…」






どこまでも

鈍い男である
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