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タケルと恭子の1224
第1章 20:00
「やばい」



黙っていた恭子が
ポツリと呟いた



「ど、どうしたの?」





「泣いちゃいそう」






「え、え、え~~~!」





タケルは
急いでテーブルの脇の
伝票を握りしめ

マフラーと
自分のバック

そして恭子のバックとコートを
持ったまま

今度は
恭子の腕を掴んだ




「恭子ちゃん

出よう?」




恭子の腕を掴んだ手に
力はこもっているが
タケルの表情は穏やかで

恭子にかけられた言葉も


・・優しく・・




恭子は
そのタケルの声を
聞いた途端



涙が込み上げてきた




「タケっ・・うっ・・」








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