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その口でその指で
第2章 重なる遭遇
学年合同授業中に彼女が息をのむ出来事があった
真っ暗な視聴覚室の後ろの席
映し出されるスクリーンからは授業テーマの命についてのお涙ちょうだいのドキュメンタリーが放映された
ぐすっと鼻を啜る音があちこちから聞こえ、ハンカチを顔や目に押える生徒も同時に鑑賞できていた
斜め前の女生徒の動きが不審に感じ出した頃でもあった
時折机に突っ伏したり、体を揺らしたり
何やら様子がおかしい
けれど他人に声をかけるタイプではない彼女は黙って様子を伺った
びくんっと体をはねさせた時には流石に声をかけるべきかと思ったが、その後特に動かないので様子を見続けることにした
女生徒の隣の席にいた男に気付いた彼女はハッとなった
にやりと放映の灯りに浮かんだ男の笑と握られている長方形の小さなリモコン
使ったことは無いが、どういうものかは知っていた彼女は唖然となった
真っ暗な視聴覚室の後ろの席
映し出されるスクリーンからは授業テーマの命についてのお涙ちょうだいのドキュメンタリーが放映された
ぐすっと鼻を啜る音があちこちから聞こえ、ハンカチを顔や目に押える生徒も同時に鑑賞できていた
斜め前の女生徒の動きが不審に感じ出した頃でもあった
時折机に突っ伏したり、体を揺らしたり
何やら様子がおかしい
けれど他人に声をかけるタイプではない彼女は黙って様子を伺った
びくんっと体をはねさせた時には流石に声をかけるべきかと思ったが、その後特に動かないので様子を見続けることにした
女生徒の隣の席にいた男に気付いた彼女はハッとなった
にやりと放映の灯りに浮かんだ男の笑と握られている長方形の小さなリモコン
使ったことは無いが、どういうものかは知っていた彼女は唖然となった