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イケない秘め事
第4章 両親不在の三日間
「愛美は~?あっ、いた!」

声をかけようとしたら、知らない男が愛美と楽しそうに喋ってた。

なに、アイツ。
なんで、楽しそうに話してる?
なんか、ムカつく。

ジッと見てると、愛美が気付いた!

「あっ、お兄ちゃん!!」

黄色い熊の可愛いエプロンしてる。
前に、二人で買い物して、欲しがったから、買ってあげたやつだ。
近くに居た、生徒やらお客さんが振り向く。あの男も振り向く。

「来てくれたんだ!ありがとう!ここのオススメはね…」

愛美が、俺の体にくっついて話してくる。
席に案内された俺は、小声で、

「さっき、なに男と話してんだよ!」

「なんか、色々聞かれたけど。余り、答えなかったよ。けど、なんで?あっ、妬いてる?」
「ちげーよ!この、オススメのケーキとコーヒー。」
「ありがとうございます。」

高校の文化祭でも、手の込んだケーキは、外注。結構な味に、俺は、満足。コーヒーを飲んでいると、愛美の友達が近寄ってきた。文化祭の案内を申し出てきたが、友達越しに愛美を見ると…
かなり、キッとした表情で睨んでる。俺は、ちょっと愛美をからかいたくなって、その友達数人と各クラスを回った。

そろそろ、文化祭も終わりに近づいてるのか?アナウンスが流れ、俺は、愛美を迎えに向かった。偶然、愛美の友達と会い、その子も同伴で、愛美のクラスに行く。

それを、偶然愛美が見ていた。

「おい、そろそろ帰るぞ~?」

聞こえてない?

「愛美ちゃぁん?帰るよ?」

あれ?無視?ムカッ。

「あい…」

帰り支度を終えた愛美がやって来る。

「終わったよ、お兄ちゃん。」
「?あぁ。」

愛美に腕を取られ、駐車場の車に乗り込んだ。

「お兄ちゃんの…」
「?なに?」
「お兄ちゃんの…ヒック…浮気者!!」

うわぁぁぁん!!

えっ?!なぜ、泣く?
浮気?してねーし。

「なぁ、泣き止めよぉ。なぁ、愛美~。」

ヒック…ヒック…

俺は、とりあえず車を走らせ、家に向かった。

「なぁ、愛美?浮気って、俺してねーし。ただ、お前の友達と話して、案内さてただけだよ?」
「ほんとに?ヒック…」
「嘘ついてねーよ。」
「信じていいの?」
「あのなぁ。」

少し泣き止んだかな?

「だから、早く着替えてこいよ。出掛けたいんだろ?」
「うん。待ってて。」

愛美が、階段を昇り部屋に入って行く。
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