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イケない秘め事
第18章 解禁日
愛美の生理が始まった。
その間、俺は、安心しつつモヤモヤしつつ。
愛美の精神状態も前と比べるとだいぶ安定している。俺が、仕事で居ない時は、何かとお隣の田所さんが気にかけてはいるらしい。年齢が近いこともあるのだろう。
でも、やはり仕事を家でやる事もあり、愛美には何かと心配させてる。

「お兄ちゃん。まだ、お仕事終わらないの?」
「ん?あと少しだから。」

俺は、出来た文書をメールで会社に送信し、明日の会議の資料を用意した。

「お兄ちゃん?」
「なんだ?」
「かっこいいね。」
「そうか?愛美に言われると、照れるな。」

最近、俺の仕事が忙しく、愛美が起きてる時に机に向かうようになった。
愛美も、少しは一人でいても平気になったらしいが、やはり、長い間、一人にさせておくのは心細い。
やっと、準備も終わり、お風呂に入る。今は、愛美が生理なので、一緒には入れないが。
俺が、風呂から出ると、愛美はコーヒーを飲みながら、テレビを見ていた。ある夫婦の出産ドキュメンタリーだ。夫婦といっても、戸籍上は、夫婦ではないらしく、内縁関係なんだろうか?しかし、妊娠中の様子や出産シーンを真剣に愛美が見ている。
愛美も女だからな。いずれは、そうゆう経験をするだろう。
でも、誰と?誰の子を?
その番組も終わったので、俺達はベッドに入った。

「ねぇ、お兄ちゃん?」
「ん?」
愛美を見た。
「ギュッてして。」
俺は、言われるがままに、愛美を抱き締めた。
「お兄ちゃん。ちょっと、苦しいよぉ~。」

最近、朝は、ご飯の匂いで起きる。腹が減るからなぁ。

「お兄ちゃん。朝だよ~!」

愛美の元気な声。
テーブルの上に、見慣れない包み。

「愛美、これは?」
「見てわかんない?お弁当だよ。」

愛美が笑う。

「簡単なものだけどね。」
「でも、お前大丈夫なのか?」
「だって、今日会議あるんでしょ?そしたら、戻ってこれないから。だから、愛美もお弁当作ったの。」
「愛美~。ありがとう。今日も頑張れるな。メールしていいから。電話は、出来ないけど。」

俺は、朝御飯を食べ、時間ギリギリまで愛美と一緒にいて、出掛ける。こうゆうサイクルが、出来つつある。
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