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光と首輪、絡まる鎖
第9章 過去
「こはる、就職したんだろ?
お祝いになんか買ってやろうか?」
「え!?いいの!?」
「高校の時から知ってるからなー。
ハタチの時もなんもお祝いしてやれてないし
今日は特別な」
「光さんありがとう!」
光さんが食べ終わるのを待って一緒に席を立つと、
ゴミの乗ったトレーを片付けた。
光さんの洋服を一緒に見たり、
わたしが見たいと言った雑貨屋さんに入ったりして
少しデートっぽくて、なんだか不思議に思った。
光さんのことが好きだった頃なら、
物凄く舞い上がって、緊張していただろう。
でも今は光さんのことを
お兄ちゃんみたいに思っていて、
一緒に居るのが楽だった。