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色絵
第8章 情画
「僕も異常ですが、貴女もイヤらしい体ですね。
今ご自分がどうなってるかご存知ですか。」


「たぶん濡れています。」

「そうですね。
今までの作品は色絵と呼びました。
貴女の情欲を描きましたね。」

「はっ、はい。」

返事をしたが筆をくわえていてくぐもった声になる。

「簡単な返事は頷くだけでいいですよ。筆を落とさないように…」

コクリ…

っう

頷くと縄目のバランスが崩れ、脚が開かれる。慌てて閉じようとすれば、乳房が釣り上げられる。

どうに動いても片方を締めることになる呪縛に嵌められたのだと気づく。

「色絵は着物に合わせた背景を設定しましたが、
これから描く情画は貴女そのものを、
貴女の今の色欲に乱れた体そのものを描きますからね。

ご自分が今どうなってるかかをよくご覧なさい。」

先生が壁際から姿見を持ってくる。いつも裏返されていて気づかなかったが、それをワタシの前に運んできた。

ひっ…

ワタシは思わず顔を背けた。
そこには、赤い縄目に縛られて乳房を尖らせ、脚をぱっくり開き、淫部を晒し出した女がいた。

「ちゃんと見なさい。
ご自分の姿を…
僕が触れてもいないのに、咲き乱れて蜜を垂らしている。実も尖って硬くなっていますね。」
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