この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
色絵
第9章 猫
「でも二人で居れば幸せだった。金はないし貧しい思いをさせたけどね。親に捜されないよう、子供が生まれたら籍を入れようと決めて頑張った。」

先生が一息入れる。
子供があの子だとして、彼女はどうしたんだろう。

「いよいよ出産の時がきて、僕だけが立ち会った。
そしてあの娘が産まれたんだ。
彼女の命と引き換えにね。体力が出産に耐えられなかったんだ。

出産と同時に呼ばれてね。彼女の最期の言葉は、
『ありがとう、この娘をよろしく。』
だった。
僕は何もしてあげられないまま彼女を失ってしまったんだ。

そしてね、皮肉なことに彼女の死亡届けとあの娘の出生届けを出しに行った。さらに、僕は彼女と婚姻届けを出すことは出来ないし、あの娘を養子にすることも出来ない。
こうして実家に連絡する。

堕胎すように言ったはずの親は、今度はあの娘を家の為に育てると言い出した。あの娘が五歳になった時、母親がなくなって、父親は僕に養子縁組みの話をしてきた。

なつかないし、自分の方が先に死ぬなどと、また身勝手な理由でね。

あの娘を引き取る為にここに越してきたんだ。」
/370ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ