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色絵
第11章 無花果
昼を過ぎても貴女は欲を貪っている。
筆は驚く程ナカに入っていた。

最後の作品も仕上がり、今までの色づけがまだだったものも全て仕上がる。

貴女は何度達して、何度潮を噴いたのだろう。
絵の道具を片付け、もうする事も無くなった。


「もう僕が貴女にしてあげられることはないのですか。」

焦点の合わない瞳、上半身も涎でベタベタで、蜜と潮は床に水溜まりを作っていた。

無論返事はない。

「せめて貴女の愛液を味わわせてください。」

貴女には触れず、座面に拡がる液体に唇を寄せて啜る。

ズズッ…

「ひゃ…ふぁああ〜ん」

喘ぎ声があがりアトリエに寂しく響く。

口の紐を放して仰け反り、足を突っぱねて硬直する貴女のナカから

ズルッ

筆が抜け出て、貴女は意識を失った。






目覚めるとワタシは衣装部屋に布団を敷かれ寝かされていた。

起き上がるとお盆の上に水が用意されていた。

一息で飲み、隣に置かれた紙を開く。


「今日はこのままお帰りください。明日もお待ちしています。」

先生からのメッセージだった。

ワタシは着替えて部屋を出る。
ひっそりと静まりかえる屋敷。

「失礼します」

ワタシは屋敷を後にした。
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