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【SS】目が覚めたら…?
第7章 【2000拍手突破感謝】Ⅱ.王子の憂鬱
 

 波瑠兄が僕の味方だった。

 波瑠兄だけがこの遣り切れない僕の想いをわかってくれた。


 それは兄だからだと思っていたけれど、同じオトコという立場だったからだと知ったのは、しーちゃんが目覚めた後。


 だけど僕だって譲れない。

 12年で僕の想いは膨らみすぎた。

 目覚めた君を見て、可愛い君を見て……引けない自分を自覚した。


 しーちゃんの特別なオトコになりたい。

 しーちゃんにオトコだと意識して貰いたい。


 年下の子供なんて思わないで。

 
 "ナツ"


 12年前と同じ思いで、僕の名を呼ばないで。



 今の僕は、君を抱けるだけのオトコなんだ。

 12年前に出来ないことを、今の僕は出来る。


 ねぇ、そのとろけた顔で僕を意識して。

 ねぇ、その色っぽい顔で僕をずっと魅了して。


 好きだよ、しーちゃん。

 君のためなら、僕はなんでもするから。


 だから、僕を愛して。

 僕に、愛をちょうだい?



「あ……んっ、やん、ぁあ、ああんっ」


 僕の片手がしーちゃんの敏感な胸の突起をいじると、可愛くいやいやをする。


「ナツ……っ、だめぇぇ……っ」


 それで抵抗しているつもり?

 僕を煽っているだけだよ?


「ぴょんぴょん、お姉さん……僕が暖めてあげますから、下もとっちゃいましょうね……」


 しーちゃんの耳を甘噛みすると、可愛く啼いたしーちゃんがみじろぎをする。快感に気を取られている隙に、するするとしーちゃんのズボンを取っていく僕。


 しーちゃんは、ショーツ一枚。


「ああん、ナツ……っ」


 可愛く啼くその唇が恋しくて、ぐいとこちらに引き寄せ、半開きで震えるその唇に啄む様なキスを送る。


 ちゅっ。

 ちゅっ。


 しーちゃんの顔がますますとろんとしてくる。

 僕の胸の愛撫が激しくなるにつれてその唇は開き、僕が啄む度にその奥に誘うような仕草をみせてくる。

 もっともっと快感が欲しいとせがむように、しーちゃんの舌が揺れる。

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