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【SS】目が覚めたら…?
第2章 Ⅰ.ハル兄と……
「や……ハル兄、運転……っ」
とりあえずハル兄の手を引き抜こうと、彼の手首を掴んだ瞬間、ハル兄の意地悪な指が秘裂に掠めた。それだけで過敏に反応してしまうあたしの体は、びくんと揺れて……刺激を最小限に留めようと反射的に前傾姿勢になってしまった。
そうすれば秘部のより奥に、ハル兄の指がするりと潜り込んでしまい、予想外の事態にわたわたと慌てながらも、あたしは思わず淫らな声を漏らしてしまう。
ああ、今……その指の動きを渇望していたから――。
もっと、もっと奥……もっと強く……。
にちゃり。
粘着質の水音が大きく響いて、あたしは現実に帰る。
ああ、あたしは今、なにを考えていた?
ハル兄の指が欲しいがために、あたしは今なにをした?
「お前が俺の手を股に挟んで、もっととせがんでそんなに腰を振れば、事故るなぁ、この速度じゃ」
にやり。
帝王様は、意味ありげな流し目でお笑いになる。
「さらに、熱いぬかるみには速度を気をつけねぇと、スリップしちまうもんな。こんな風に」
突然、あたしが弱い秘粒をずりと指の腹で強く擦られた。
――と同時に、車が大きくぶれる。
「きゃ……あああんっ」
「悲鳴か喘ぎか、どっちかにしろシズ。あはははははは」
すべてわかっていながら帝王様のお戯れは、死と隣り合わせでなされる元旦。なにが甘やかすだ。いつもと全然変わらないじゃないか。
そう文句を言った時は、車は丁度首都高を降りて信号にぶつかった頃。
停車した車にほっとしているあたしに、帝王様のお戯れは本格的になり、さらには帝王自身、身を乗り出してきて、横から掬うようにあたしの唇を奪う。
艶めいたそのオトコの顔が目の前に拡がり、カニの香ばしい味がするその舌でねっとりとあたしの舌をなぶられながら、秘粒をくりくりと弄られると、それだけでぞくぞくと快感と興奮がとまらない。
刺激に従順な体が、あたしを支配するハル兄にしなだれかかり、熱い息を零すしかできなくなった。
するとハル兄は、秘部から抜いた手をあたしの後頭部に回し、肩を抱くようにして優しくあたしの頭を撫でながら、名残惜しそうに唇を離した。