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【SS】目が覚めたら…?
第9章 【2000拍手突破感謝】Ⅳ.憂鬱の向こう側


「逃げるのは許さねぇぜ、シズ。

こっちは寸止めくらって、たまりまくってんだ」



「そうだよ、しーちゃん。

浮気したお仕置き、ちゃんとしないとね」



「くくくくく……」

「うふふふふ……」



 ああ、神様。

 この卑猥な兄弟をなんとかしてください。



「もう抜け出すか?」

「ふふふ、そうだね。我慢でなくなってきちゃった」


「う、嘘でしょう?」


 仲がよすぎるこの兄弟。

 息が合っているコンビネーションを見せるのは、どうかダンスだけにして欲しい。



「さてな」

「どうでしょう?」



 悪魔のような微笑みを浮かべる兄弟。

 不穏なる予感に、心臓がばっくんばっくん言っている。


 逃げろ。

 逃げろ。



「逃げさねぇっていってるだろ?」

「そうだよ、逃げたら……お仕置きがまた追加されちゃうよ?」



 どうか、どうか――。


 これが夢でありますように。

 早く目覚めますように!!



 夢だから、卑猥な兄弟の誘惑に……あたしの身体は、興奮に熱くなってるんですよね。


 夢だから。

 そう、夢だからなんでも許される。



 現実は、この憂鬱な夢の向こう側でありますように――。




 
「なぁシズ。なだめろよ」

「しーちゃん、ここ……解すよ?」

「あ……俺まで……」



 In a few days from now, what happened?



 ここから数日後までに起きた出来事は、卑猥な神のみぞ知る。



 汝、それを知りたくば、卑猥な神に捧げ物を――。


 






 シズside → End


【愛ある憂鬱編】Fin.

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