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【SS】目が覚めたら…?
第10章 【2000拍手突破感謝】0.憂鬱の逆襲
 



 これは、某日某所――。


 ゲリラライブをしたあの後だ。



「さあ、シズ。嬉し恥ずかし青姦の始まりだ」

「あ・お・かん♡ あ・お・かん♡」


 あたしは速攻、卑猥兄弟に拉致されたのだった。

 ……本気に、実行された。


 あたしは、この卑猥な兄弟が本気になると、妄想の域から現実的実行に移すのが早いことを、今になってもまだ学習していなかったらしい。


「家に帰る――っ!!」


 あたしはハル兄の肩の上から、手足をばたばたさせて暴れた。


「お前だって早くイキたいだろう? こんなに濡れ濡れで」

 肩に担がれているあたしの、お股に指を差し込んで笑う帝王。

「さあ、溜めてたお潮を出して僕達も出して、皆すっきりとして、この替えのパンツ(※ただし既に使用済)に履き替えて帰ろうね。気持ちいいよ、僕達全員でしーちゃんにサービスしちゃうから」


 全員……。


 ぞわっとした。

 だけど……ぞくぞくとするこの興奮はなに?


「……シズ。なに発情して足を擦り合わせてるんだ。着くまでは我慢してろ」

「あ、あたしは別に……」

「ふふふ、波瑠兄の黒いTシャツが、しーちゃが垂らす蜜で濡れてきてる。しーちゃんのえっち」

 耳もとで囁かれ、ちゅっと耳朶をキスをされた。


「えっちなしーちゃんには意味ないこのパンツ、ぬいじゃおうか。するするっと」


 ぱちん、ぱちんとあたしのショーツのゴムをひっぱりながら、意地悪げにナツが言う。

「……やっ、ちょ……!?」

「脱ぐより、直接舐めとった方がいい?」


 ナツの顔が艶めいたものとなり、半開きの唇から覗かせる赤い舌を、淫らにくねくね動かして見せる変態王子。

 
「おいコラ、ナツ。ひとりで先にシズをいじくるな」

「だってもう僕我慢できないし……。いいじゃん、どうせ場所を確認したら、僕サクラを迎えに行く間、波瑠兄しーちゃんにお触りしちゃうんでしょ」

「当然」

「むぅっ。……だけどいいよ、今日は皆で仲良く気持ちよくなる日だから、嫉妬はなし。波瑠兄、一緒に気持ちよくなろうね」

「おう。俺も今日はそういう気分だ。やはり幸せ気分は皆でシェアしねぇとな。それが打ち上げ青姦というものだ」


 兄弟はあたしのことなどお構いなしに、勝手に命名して、仲良く休戦協定を作っている。
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