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【SS】目が覚めたら…?
第24章 【ファン感謝】白雪姫
雪のような白肌、黒壇のような髪と瞳。血のように赤い唇――。
あたしのことを名前ではなく、"白雪姫"と言い出したのはお父様だった。
いつからだろう――。
お父様の、あたしを見る目が変わっていったのは。
美しいお母様の、あたしを見る目が変わっていったのは。
優しく気高かったお母様は変貌していった。
あたしに冷たく接するようになり、いつも部屋に…お父様ではない美しい男の人を招き入れて、出て来なくなった。
そしてあたしは――。
あたしはお父様に……。
寝台でお父様に組み敷かれたところを誰かに助けて貰った。
今はもう、顔も思い出せない、小さい姿のあたしの王子様。
そして気づいたら、城からお父様はいなくなり、代わってお母様と数人の侍従だけが残され、あたしは城に閉じ込められた。
あたしの世界は、城の中だけとなったんだ。