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【SS】目が覚めたら…?
第27章 【ファン感謝】白雪姫 ②小人(ナツ)
 

「ねぇ、ケーキは7つあったのに、ナツは6人よね。どうして6等分しないの?」


 あたしの方やら頭やらに座って、おいしそうにケーキを食べるナツ達は、突如ケーキを食べる動きをぴたりと止め、微妙な顔を合わせた。


「いるんだけどね」

「だけど、ね」

「あいつは全然仕事しないから」

「働かないから、等分にわけても与えられないというか」

「まあ、じゃんけん次第だけど」

「洗濯、洗濯!!」


 もうひとり、ナツがいるらしい。


「いるなら、あたしご挨拶したいわ」

「ん~。しーちゃんがそういうのなら、僕呼んでくる」


 そして橙ナツが小さい足を動かして、足早にひとつのドアに消え、そして戻ってくる。

「連れてきたよ」


 しかし橙ナツから後続は出て来ない。


「もぅ、あいつすぐ人見知りするからな」


 そして再び橙ナツがドアの奥に入り、そして似たような大きさのナツを引き摺ってくる。

 さすがは力担当だ。


 連れられた新たなナツはあたしに背を向いた状態だったけれど、頭の帽子の色は黒色で。


「ほら、クロ、ご挨拶!! しーちゃんだよ!?」

「し、しー……?」


 そして振り向いた黒ナツの頭から、帽子が落ちた。


「………」


 イガグリ頭のハナタレデブ。

 お揃いの衣装なのにひっちぴちの服。ぷっくり膨らんだお腹。

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