この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
【SS】目が覚めたら…?
第27章 【ファン感謝】白雪姫 ②小人(ナツ)
「皆お仕事熱心なのね」
「そうそう。僕働くの好きなの」
「朝は太陽が昇る前に起きて、夜は日付が変わる寸前まで働いてるの」
「お食事は1日3回、おやつは1日5回!! ちゃんと食べなきゃ倒れちゃうからね」
「僕達はお互いの仕事は干渉しないんだ」
「そう、自分のお仕事を精一杯、楽しく」
「休憩に入る時は、ハ○ホーハ○ホーって皆で歌うんだよ」
あたしの身体をそれぞれがひっぱり、あどけない笑顔をみせながら、訊いて訊いてとばかりにそれぞれ勝手に話してくる。
「こんなにおうちが綺麗なのに、なんでそこまで勤労しないといけないの?」
「「「「「「それ、どうしてもいわないと駄目?」」」」」」
途端に、一列に並んでブルブルとガタガタだ。
「あ、いいわ、言わなくても。ええと、ご家族の方は……ああ、答えなくてもいいわ、一列に並ぶだけでわかったから。ええと、身体が小さいのに随分と家具は大きいのは……そ、それも駄目なのね。そんなに恐怖に満ちた顔をしないで、ええと……そうね、じゃあ」
なんだか幼い子供を虐めている気分になってしまったあたしは、
「だったら、一緒に住まわせてご一緒させて貰ってもいいかしら?」
「「「「「「勿論だよ、しーちゃん」」」」」」
今度は6人が横一列、紅潮した頬ときらきらと輝く目を向け、声を揃えて、ぶんぶんと何度も頷いてくれた。
過度にも思える熱烈な歓迎ぶりが嬉しい。
あたしは、今まで必要とされている実感がなかったから。
鼻の奥がつんとする心地を必死で抑えた。