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【SS】目が覚めたら…?
第27章 【ファン感謝】白雪姫 ②小人(ナツ)
シズルSide
「君が好きだ。――シズル」
昔と変わらぬ真摯で情熱的なナツの眼差しに、今……心が頑丈な鎖で繋がった音がした。
ああ、ナツ。
懐古も愛情もすべて超えて、いつのまにかナツへの想いがこんなに溢れていたことを知る。
この目にあたしは弱かった。
この目であたしは、ナツが子供の姿でも男であることを自認して、愛される喜びを知りながらも、大人と子供…そんな外観的なものを起因とした背徳感から目をそむけてきた。
ナツが好きだと認めた今となったは、欲情だけに留まらないこの熱に滾る優しい眼差しが、あたしのすべてを溶解していく。
この目で見つめられていると思ったら。
この目で愛されていると思ったら。
たまらなくドキドキがとまらない。息が詰まるほど緊張して目をそらそうとしても、鏡のナツがあたしを見つめている。
逃れようもないナツの熱視線――。
胸まで熱くなって、焦げてしまいそうだ。
ナツがくすりと笑って、両手であたしの両頬を挟むと、一直線の想いを告げる真剣な男の表情で言った。
「愛してる」