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【SS】目が覚めたら…?
第28章 【ファン感謝】白雪姫 ③王子(モモ)

「どうすれば……伝わるの!? サクラと溶け合いたいの。ひとりじゃなく……ふたりで、ひとつになりたいの!!」
サクラの目が揺れた。
「煽るのはおよし下さい」
"煽る"――。
「本当に困った方だ。意味わからずして、俺の……琴線に触れてこようとは」
サクラは、煽られてくれているの!?
「こんなにはしたない格好をして、こんな姿――俺以外の男に見せたら、許しませんよ?」
そう言いながら、サクラはあたしの後ろに回り込んで、あたしを膝に乗せた。
「俺の手で……気持ちよくなりたいですか?」
お腹に回されるサクラの手。背中に感じるサクラの胸板。
そして……耳に感じるサクラの熱い声。
ああ、この熱さをあたしは待っていた。
「いけない姫だ。こんな遊びを覚えるなんて……」
そう言うと、くちゃりと音をたててあたしの耳を噛んだ。
「はぅぅぅ」
耳なのに。
なんでこんなに感じるの?
「ここも感度がいいなんて……本当にたまらない方ですね」
ますますぐっとサクラに抱きしめられ、サクラの舌による耳の愛撫が始まる。
「びくびくして……可愛い方だ……」
甘い声と共に入ってくる、サクラの唇が、舌が熱くて。
ため息のような甘い声が漏れた。
「耳でも……気持ちいいんですか?」
ぬるりとした舌先が耳の穴に入ってくると、あたしは身体を完全にサクラに預ける形になる。
「気持ちいい……。サクラ……あ、ぅぅぅぅんっ」
サクラの熱さが肌に感じられる。
それが快感を増長させているようだった。
サクラの匂いと、薔薇の匂いに……幻惑されて。
与えられるすべてが快感となる。

