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第28章 【ファン感謝】白雪姫　③王子(モモ)

　
　彼を止められないあたしの目から涙が出た。

　なにより悔しいのは、彼が進んでお母様の身体を愛していること。

　躊躇いひとつなく、自ら進んで。

　……まるであたしとのことは、戯れだとでもいうように。


　最初からあたしなんてどうでもよかったのかもしれない。

　あたしがお母様の血を引く娘で、境遇に同情したから…、その情けで慰めていてくれていただけなのかもしれない。

　あたしとサクラを結ぶ関係は、愛ではなかったんだ――。


　そしてあたしは、サクラの気まぐれでただ一方的に快感を刻まれた結果、愛するサクラがあたしの母親と交わる禁忌の性交に興奮して、秘部から淫らな蜜を垂れさせるいやらしい女と成り果てて、心と体の乖離に悶えて。


　苦痛と快楽の狭間でゆらゆらと揺れる。


　ああ、あたしだけじゃなかったの？

　ああ、お母様にもしていたの？

　そんな熱い目でそんなに息を乱して。


　男を知らないあたしがサクラを求めてすぐに蜜を垂らしてしまうはしたない身体になってしまったのを、お母様の美しさと比較してたから、いやらしいとばかり詰って、あたしと繋がろうとしなかったの？

　
　やがて――。


「あぁ……サクラ、挿れて…。我慢出来ない……」

「はい、王妃様。俺の我慢も限界です」


　サクラは、お母様の両足を大きく肩に担ぐようにして、


「……っ、ぁあっ」


　天を向いて雄々しくそそり立つサクラのモノを、腰をズズンとお母様にぶつけるようにして埋め込み、ふたりの距離をゼロにした。

　……あたしには決してしようとしなかった、"特別"な距離感を作り出した。


「ぁぁ……王妃様、最高……です。ああ、たまらない……」

　快感に仰け反るサクラの顔は、まるで浴室であたしの名前を呼びながら自慰をして感じていたような妖艶な顔をして、その熱の孕んだ甘い眼差しをお母様に送り、大きく腰を動かしながら、お母様と激しく舌を絡ませ合った。


　あたしではなく、お母様と。


　ああ、聞きたくないこんなに卑猥な音。

　サクラとお母様の淫らな汁が強く混ざり合う、こんな粘着質の音なんか!!


　アタシノサクラナノニ!!