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カヤグムタリョン
第4章 女将ね憂鬱
夕方ー。
女将は自室でため息をついた。
ミョヒャンが先日の宴会でそばに侍るのを拒み、怒らせた男はヨンイジョンの息子だという。
ミョヒャンがここにきて、はや3年ー。
その身に漂う高貴さやたおやかさは生まれついてのものだろう。
ミョヒャンとまくらを交わしたいと願うお大尽は多い。
本来、芸を売るキーセンも求められれば客と夜を共にするのだ。
しかし、ミョヒャンは頑なにこばんでいる。
今まではそれで通せたが、これからもそれが通用するのか。
客を怒らせると、結局損をするのは検番だ。
名案が浮かんだ女将は、すぐに下働きのソリにミョヒャンを呼びに行かせた。