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衝動[完]
第3章 すれ違い
4月も終わりになる頃には、高等部に赴任されたばかりの祐は学園内でその存在を知らない者など居ない程噂になっていた。
その容姿と、人当たりの良さは、初等部や中等部でもすぐに評判になった。
廊下で女子生徒が噂しているのもよく見かける。
「祐先生、素敵よねー。」
「あー、あんた、もしかしてさっき保健室行ったの、仮病でしょう?」
「何よー、皆やってることよ?3年の先輩の中にはさ、誘っちゃった人だっているんだって。」
「えーっ!?それで?それで?」
「全然相手にされなかったみたい。」
弥生はそんな話しを聞くと、嬉しいような半面、胸がチクリと痛むのを感じていた。