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衝動[完]
第8章 番外編Ⅱ
「祐……先生……。」
振り返った弥生の目の前には、ドアに寄りかかった祐の姿があった。
「オレには『言うな』って言っておいてさ。弥生が言ってるその言葉は何なの?」
一週間振りに学校以外で見る祐の姿。
その声で祐から話しかけられるのも本当に久し振りに感じる。
小さな胸に収まりきらない悲しみが溢れ出す。
祐の言葉に、弥生は助けを求めるように叫んだ。
「私、ずっと口に出して言ってるんだけど、どうしてもダメなの!」
「ダメ……って……何が?」
ドアから離れて、祐が怪訝そうに見つめる。
「だって……痛いの……。ここが……痛くて……。」