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キズアト
第12章 別れ
最悪の夜に拾った、水原のボイスレコーダーだ。

その時、不意にあの日給湯室で聞いた会話を思い出す。


――私に任せて

――でも危ないです

――とにかく、今夜約束を取りつけてあるから…


(水原があの夜会っていたのは、きっと本命の男なんかじゃない…!)


俺は迷いながらもボイスレコーダーの再生ボタンを押した。



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