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キズアト
第13章 真実
【トモエ side】〜回想〜
『水原、お前まさか…』
脳裏に焼き付いて離れないのは、目を見開いた木瀬の顔。
あっさり初めてだとバレた、きっとわざと黙っていたことも。
――この年で処女かよ
――ウゼぇな
――キモいんだよ
木瀬はそんなことを言う人ではない、それが分かっていても騙し討ちのように関係をもった後ろめたさが幻聴となって私を苛む。
好意を伝えて拒絶されるのが怖かった。
口にしてしまったら友達でさえいられなくなると思ったら、気持ちを隠し通すしかなかった。
『これからも友達でいてね』
背中を向けてそう言うのが精一杯だった―――…
『水原、お前まさか…』
脳裏に焼き付いて離れないのは、目を見開いた木瀬の顔。
あっさり初めてだとバレた、きっとわざと黙っていたことも。
――この年で処女かよ
――ウゼぇな
――キモいんだよ
木瀬はそんなことを言う人ではない、それが分かっていても騙し討ちのように関係をもった後ろめたさが幻聴となって私を苛む。
好意を伝えて拒絶されるのが怖かった。
口にしてしまったら友達でさえいられなくなると思ったら、気持ちを隠し通すしかなかった。
『これからも友達でいてね』
背中を向けてそう言うのが精一杯だった―――…