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第1章 汁椀のフタ

庄三郎はとうとう･･･
障子越しに一休ちゃんに声をかけました。
「一休ちゃんはまだ寝ないのかい？」

「まだ眠くありません。庄三郎さんは？」
一休ちゃんの声がします。

「僕も眠くないよ」

「じゃあ･･･少しお話しましょうか？」

思わぬ一休ちゃんからの誘いで･･･
庄三郎の心は躍ります。
「じゃあ･･･部屋に入っていいかい？」

「はい。どうぞ･･･」

一休ちゃんの返事とともに庄三郎は
いそいそと障子を開けました。

そして行灯に照らされた一休ちゃんの姿を見て･･･
思わず我が目を疑いました。