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第6章 雨からのエスケープ

今日も家を出るときは心が曇っているなら空もドンヨリと重い曇り空。

そんな気分を奮い立たせる為にＴバックの派手な下着を着けてみた。

傘を持って子供の手を引き、保育園へ送っていった後で地下鉄に乗り会社へ向かう。

ギュウ詰めの電車の中で人と人の間に立ちながら、「行きたくない、行きたくないなぁ」と心の中で何度もつぶやいてばかりでもそん時にはえてして電車は無常にもアッという間に着いちゃう。

いつもの駅で降りてから階段を上がり表に出てみるともう激しく雨がザァーザァーと降っていた。

地面に打ち付ける雨の音と灰色に霞んだ景色を見ているとますます気持ちが萎えていくばかりで、屋根のかかる階段の出口から会社へ向かう外への一歩がどうしても踏み出せなくてまた地下へと引き返えした。