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遠回りしたけど
第4章 お迎え?



わたしがその場に立ち止まると
大輝はゆっくりとこちらに向かって歩いて来る。




「帰るぞ」




わたしの手を掴んできた。




そのままゆっくりと歩き始め、
手を引かれて歩きながら
少しだけ前を歩く大輝を見つめた。




家に着くまで何も話さなかった。




ただ手を繋いだまま。




大輝の手は少し汗ばんでいた。




「じゃあな」

「・・・ありがと」




大輝はわたしが家に入るのを見届けてから
帰って行ったみたいだった。




自分の部屋から小さくなるその背中を見つめて
さっき大輝と繋いだ方の手を
もう片方の自分の手で握ってみた。




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