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甘いだけの嘘ならいらない
第7章 その温度さえあればきみを忘れることだってできたのに、
R指定の映画だなんて予想してなくて、驚いたけど、そんなにはっきりとした大人向けの内容とは思っていなくて、上映が始まると、あたしは思わず言葉を失う。
気恥ずかしさを誤魔化そうと、ポップコーンとジュースを交互に口にした。
視線だけで翔を盗み見ると、何事もないかのように平然とポップコーンを食べていて、過剰反応してるあたしが恥ずかしくなる。
どうにか集中しようと思うものの、主演女優のあまったるい喘ぎ声に感化されてしまって、意識してしまう。
生々しいベッドシーンは、とても長く続いているように感じられて、思わず視線を反らした。