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唇に媚薬
第8章 嫉妬姫
「……分かってる、くせに」
涙目で葵を睨みつけると
葵はちゅっと軽いキスをしてきた。
「まぁな。言わせたいだけだ」
「……悪趣味……っ」
「何とでも言え。
つーかその顔、どうにかしてくれねぇ?」
「……へ?」
ど、どんな……顔?
恥ずかしくて睨んじゃったけど、そんなに怒って見える?
「どうにかって?」
「さっきから、すげー可愛いから」
「………!」
「手加減出来なくなりそう。
まぁ、する気ねぇけど」
ま、またそーいう不意打ちを……!///
可愛いなんて器じゃないし、高飛車なアラサー女には無縁な言葉だ。
それなのにこんなにもサラリと言われてしまっては
謙遜の返しすらできないじゃない……!